骨粗しょう症外来
骨粗しょう症とは


骨粗しょう症は骨の強度が低下して骨折しやすくなる病態です。日本では高齢化に伴って、骨粗しょう症の患者数は年々増加しています。自覚症状がないことが多く、骨粗しょう症であることに気づかずに生活を送り、転倒や外傷を機に腰椎・太腿骨・肋骨などを骨折してしまいます。最近では脳出血や脳梗塞によって生活に大きな支障をきたす「脳卒中」にならい、「骨卒中」という言葉も使われるようになっています。
骨粗しょう症は高齢者の病気と考える方が多いとおもいます。しかし、閉経にむけてホルモンバランスが大きく変化する40~50歳頃の女性で骨量が減少することが知られています。くしゃみをしたことで肋骨を骨折するような患者様もいます。
高齢化が進む昨今、健康で自立した生活を送る期間「健康寿命」をどれだけ長くするがが重要です。自分自身が自立するだけでなく、家族・地域・医療・介護の負担を減らす必要があります。近年、自治体の骨粗しょう症に対する予防治療の啓蒙活動が活発化しており、「骨活」という言葉も使われています。
そんな中、骨粗鬆症財団が発表している都道府県別の骨粗しょう症検診受診率において、和歌山県は下位5位以内を推移しています。都市部と比べて高齢化が進む和歌山県においてこの事実は望ましいとは言えません。
そこで、当院では和歌山県民の健康寿命を守る地域のクリニックとして、骨粗しょう症外来を新設します。年齢に関わらず、骨粗しょう症で骨折リスクが高い患者様が「骨卒中」を起こしにくい骨を作る手助けとなる予防治療を行い、患者様と共に「骨活」をさせていただけたらと考えております。
骨粗しょう症リスクが高い人
次の症状がある方は骨粗しょう症外来を受診していただき、ご自身の骨の現状を調べましょう。
腰がまがってきた
身長が縮んできた
閉経前後の方
大人になって骨折をしたことがある
タバコや飲酒の習慣がある
極端なダイエットをしたことがある
体を動かすことが嫌い
あまり外にでない
乳製品をあまり好まない
骨粗しょう症外来の流れ
1.受診日
問診(食生活や生活習慣など)
検査(骨粗しょう症採血、骨密度測定、腰椎レントゲン)
2.検査結果(約1週間後)
検査結果から骨折リスクの高い骨粗しょう症と診断した場合、生活指導・内服薬・注射製剤により骨密度の向上を目指します。